ジャクソンＶＳカンボス、そして伸び悩む若手投手～３月７日カープ対広島社会人戦レポート⑤

３月７日カープ対広島社会人戦レポートの続きで、
投手はこれで最後になります。

ジャクソン（学年年齢で今季３１歳・右投手）

６回から登場でした。
この２年間、中継ぎの柱としてフル回転し、
優勝の立役者になった存在であり、
当然今年も大車輪の活躍が
期待されます。

投球の８割がストレートであり、 １４４キロを中心に ＭＡＸで１４６キロが出ました。 この時期でこれですから、
夏場なら１５０キロ超えるでしょう。

ただ、この日は寒いことも原因でしょうが、
なんとなくモッサリした感じでした。 社会人相手にあまり余裕がない感じで、
１安打打たれました。

この内容を観る限り、 今年は昨年ほどでないかもしれません。 カンボスとの争いが注目されます。

カンポス（同３０歳・右投手）

７回から登場でした。
今季入団した外人投手で、
初のマツスタ登板を社会人相手とはいえ、 無失点で無事切り抜けたことは 素直に評価していいでしょう。

基本はジャクソンと同じで、
ストレートが８割を占める
パワーピッチング。
最高速の１４６キロこそ高めに抜けましたが、 それ以外の１４４～１４５キロは、 しっかりと低めに行っていました。 スライダーも１３０キロ台半ばで、
キレも悪くないです。
９０キロ台のチェンジアップも
操ります。
この緩急でうまく打者を翻弄できると、
面白いかと思います。

結論を言えば、ジャクソンと似た感じですが、 日本でもこの内容なら活躍できそうです。 場合によっては、ジャクソンに とって代わるかもしれません。 カープは打線が良いだけに、
外人枠は野手はバティスタか
エルドレッドのどちらか一人にして、
投手をジョンソン、ジャクソン、ガンポスに
してもよいかもしれません。

藤井（同２２歳・高卒４年目・右投手）

８回から登場でした。
昨年、優勝後に１軍体験出場したのですが、
２軍の成績が良くないだけに、
「なんで？」という感じでした。
それでいての評価が高いのも
不思議でした。

まず、首脳陣らが評価するのが、
体格が良くなったことでしょう。
また、ストレートはこの時期ですら １４０キロ台半ばに到達しており、 夏場なら１５０キロ台も視野に入ります。 馬力だけなら、現在の２軍にいる
投手でも確かに上位でしょう。
しかし、この手の投手の宿命か?
制球に課題があります。

結果は１回で２安打１四球で、１失点しました。 制球に課題があるうえ、 何よりストライクとボールがはっきりしており、 打者には楽な相手です。 おかげで、この日ＭＡＸの１４７キロのストレートも
ヒットされたり、内野ゴロでもいい当たりを
されるなど、失点するまでは不安だらけでした。
しかし、失点後は開き直ったのか？
急にストレートが低めにバンバン決まり始め、
ファールですら後ろにライナーで飛んでいくなど、
完全に社会人の打線をパワーで圧倒しました。

課題は塹江と同じで、精神面。 心技体の内、体はＯＫであり、
技術もまだ課題はありますが、
克服可能でしょう。
代わりに精神面はこれを観る限り、
不安ありありです。

とりあえず、今季前半は二軍でしょう。 精神面が安定すれば、
一軍が見えてくると思うのですが、
それにはまずは二軍でしっかり成績を残して、
自信をつけることで、改善を
図ってほしいですね。