野村祐輔～完全復活＆最多勝ゲットの理由はこれ！

今回は、先発で２番目の投球回数で最多勝のタイトルを獲得した野村祐輔です。
（具体的な成績はこちら）http://baseballdata.jp/playerP/1100081.html

この２年間の不振から完全復活を遂げ、
２５試合１５２回で、１６勝３敗・防御率２．７１は素晴らしすぎる成績で最多勝ゲットと、 優勝への貢献を果たした。生命線となるコントロールは、１５２回で四死球４３と、四死球率２８％は先発投手としてはかなり優秀。
代わりに被安打の多いタイプだったが、１３２安打と投球回数より確実に少ない安打数に抑えた。
これも先発としては充分合格である。

不満をつけるなら、１５勝以上の投手にしては、ＱＳ（６回まで３失点以下）達成が６８％に留まったことや、１５２回投球はやや少ないこと。
救援投手に助けられた要素も大きいが、これは「無理に長いイニングを投げさせない」という首脳陣の起用方針だったのかもしれない。
また、奪三振９１は少ないが元々そういうタイプだから問題ない。

投球の内容を見ると、まずストレートの被打率が２７３と大幅に良くなった（昨年は同４００）。
これで一気に投球の組み立てが楽になった。
そして、カットボールやチェンジアップに被打率が驚異の１割台後半と完ぺきで、
昨年（右投手なのに）苦戦した右打者を打ち取っていった。

おかげで、右打者の被ＯＰＳが６４５（昨年は同９２１と論外だった）と 右の先発投手としても良好な部類となった。元々、左打者には強く今年も同５７６と左腕のジョンソン級の成績を出している。
私が昨年述べた「基本に立ち返り、力とキレを取り戻せ」を、まさしくやってくれた。

来年は今年同様に１５勝以上、そしてジョンソンのように１８０回以上で防御率２点台前半をやってほしい。それにはやはり今の形を維持しながら、ストレートにもっと力を入れることだろう。
再来年のＦＡ権取得までに、ジョンソン越えを果たしてほしい。

タグ：最多勝 祐輔 野村 カープ