貧打及び今後の外野手不足解消のため、この選手を獲得せよ～トレード私案②

今のコロナ騒動でまずます顕著になった気がするが、
打力不足に加え、
カープは外野手不足が慢性化している。
捕手が過剰で外野へ廻った中村奨はともかく、
内野が過剰で弾かれて外野へ廻った羽月などは、
菊池・田中広・菊池などが３０代中盤に差し掛かったので、
いずれ内野に戻ることになる。
その上に、誠也のメジャー挑戦や長野・松山の高齢化など、
ずっと課題になっていることを考えれば、
この先の外野手不足は想像以上に深刻である。

もっというと、実は今年のドラフト戦線も
外野手で上位指名レベルの選手は大学・社会人には
ほとんどいないので、こちらも期待薄とみておいた方がいい。
誠也のような高校生をドラフトで取りつつ、
今後数年は今の人材でやっていくことになるが、
その数年がこのままではもたないのだ。

そこで、今年だけでなく来年以降も見据えた観点で、 トレードを提案してみる。

菊池保則（広島・今季３２歳・右投手・中継ぎ・年俸２７００万）⇔後藤駿太（オリックス・今季２９歳・外野手・左打ち・年俸２１００万）

カープは貧打及び外野手不足は上記で説明済みだが、
加えて今季はもはや優勝はほぼ消滅で、
CSも３位進出が狙えるかどうかの状況にある。
さらにコロナ問題で揺れるチーム事情から、
この先は負けが込むようなら、 早い段階で今季を諦めて、来季に向けて動き出すことになりそう。 もちろんチームが調子を取り戻すなら、 CS進出を引き続き狙えばよい。
つまりトレードするなら、単に外野手というだけなく その両方のパターンで、使える選手が欲しい。

オリックスはこの逆で、今やCS進出どころか、 優勝戦線にも絡んできた。
その中で、手間かけて
育ててきた若手が次々にブレイクし、
先発陣は１２球団最強で、
打線も吉田正が孤軍奮闘していたが、
杉本と宗のブレイクで、上げ潮に
なりつつある。
ただ、中継ぎ陣の防御率は４点台中盤と リーグワースト。
そもそも、今年のパリーグはどのチームもとびぬけて
良くもないし悪くもない（日ハムもCS進出ならまだ充分可能性はある。）
混戦というか団子レースになっている。
それだけに、中継ぎの問題を解決すれば、 優勝に近づけるのだ。

菊池保は今年も一軍でも二軍でも成績は出しているし、 即戦力で使えると思うが、今年は出番を減らされている。
理由は、今のカープの中継ぎは前回述べた通り、
成績が向上したと共に新旧交代が進み、
中田以外は２０代中盤が主力となった。
それを考えると、今季もだが来季以降は確実に カープにいても立場が苦しくなると思う。

それならオリックスに行けば？ 中継ぎの即戦力が欲しいチーム事情にピッタリである。

後藤俊太はドラフト１位で入団し、
何度もチャンスを与えられたが、
ついにオリックスでは芽が出なかった。
吉田正が不動で、杉本がブレイクした今、
一軍のレギュラーの可能性はもう完全に詰んだ。
このままなら、二軍で来季くらいに、
若手の佐野と來田がメドが立てば、
確実に整理対象だろう。

それならカープに来れば？
二軍ではOPS７５０超えるなど成績は出しており、
一軍半くらいの力はまだある。
上記では２９歳としてあるが、これは学年年齢で、
実際は早生まれで（しかも３月生まれなので）、
今年の年内はおろか来季の始まる寸前まで、 ２８歳と中堅前期くらいなので、 環境変われば伸びる可能性は残されている
（実際に、杉本も今季３０歳でようやくだが大爆発したのだ）。
上記で述べた、今季CSと来季以降の 戦力の両方が狙える。

これを見れば、本当に活躍している中継ぎ投手、そうでない投手がわかる！

さて、カープはチーム全体がコロナ渦の状態で、
現状としては早く回復や他の選手への感染防止の他、
試合中止などの対策を進めてほしい。
ハッキリ言って、この先はどうなるかはわからないが、
ここ最近の試合が中止になったツケは後で来る。
そして、これだけ尋常でないチーム状況が続く中で、
今季この先は戦える余裕があるか不透明である。

とはいえ、中継ぎ陣にはとりあえず
休息にはなっただろう。
先発投手編で述べたが、
中継ぎは額面上は防御率３点台前半と
優秀だが、実は先発陣が優秀な恩恵を受け、 比較的に楽な登板が多いので、 これを鵜吞みにはできない
（それでも昨年の惨憺たる有様より、
はるかにマシだが）。

実際に、中継ぎで活躍しているのは誰か、 見てみる。

中継ぎの試合登板数６傑を挙げてみる（5/25時点）。
※WHIHは１イニング当たりのランナーを出した＆進塁させた数

【栗林（今季２５歳）】１７試合・WHIH0.68・防御率０．００

【塹江（同２５歳）】１７試合・同１．５２・同２．３０

【コルニエル（同２６歳）】１５試合・同１．３７・同３．１８

【中田（同３１歳）】１５試合・同１．２８・同３．３８

【大道（同２３歳）】１３試合・同１．２８・同２．８４

【森浦（同２３歳）】１３試合・同１．５５・同３．４８

これ以外の中継ぎ投手は、
全員が登板数は一桁なので、
この６人で中継ぎを構成しているのは間違いない。
中田以外は２０代中盤以下で構成していて、
今の成績を上げているのは、
今だけでなく将来にも希望が持てる。

その中で、栗林はもはや説明不要レベル。
今や「球界最強の防波堤」である。

大道・コルニエル・中田も大活躍である。
WHIH１．２０～１．４０なら勝ち試合を
任せられるレベルにあるが、
この３人はいずれもそれに該当する。

まず、大道は大卒１年目としては見事である。
栗林がいなければ、阪神の佐藤や横浜の牧と
セリーグの新人賞争いをしていただろう。

コルニエルももっと評価されていい。
WHIH１．３７は勝ち試合を
任せられるにはギリギリだが、これは１５試合で
２２イニング投げるなど、
ロングリリーフを担わせたため、
悪化させたものであり、
そもそも話が違う。
もし大道同様に固定して使えば、 今ごろ同１．２０以内のセットアッパークラスの 成績を上げていたのは間違いない。
実際に、奪三振数は消化試合が
セリーグで一番少ないカープにいるにも
かかわらず、セリーグの全ての中継ぎ投手で 栗林と並びリーグ１位の奪三振数を誇る。

中田も見事復活した。奪三振は少なく、四死球も結構多いが、
代わりに長打を打たれない。
本塁打こそ２本打たれているが、
二塁打や三塁打はわずか１本のみ。
とにかくストレートが凄まじく、 力づくで抑え込んでいる。

問題は塹江と森浦。
この２人は防御率は良いので、
一見騙されるのだが、
WHIH１．４０を超え、実は勝ち試合は 任せられないレベルにある。
それでも敗戦処理専任レベルの
１．６０越えではないのだが。

森浦は大卒１年目としては、
頑張っている部類なので可哀そうだが、
四死球が多く三振も少ない。
自慢のスライダーが一軍では通用していないのが原因。

塹江は、森浦と同じ傾向にあるが、森浦と違い 長打が少ないわりに、被安打が多い。
森浦と違いストレートも変化球もよいのだが、
昔からこの投手は、精神面に問題ある。 実際に、ランナーいない時の被打率は３５０を 超えており、いくらなんでも気を抜き過ぎである。
年齢的には高卒７年目だから、
一軍主力でバリバリやってほしいだけに、困ったものである。
特に森浦と違い、上記の通り一つ一つの球はいいだけに、
能力がある分惜しい。

もっとも、他の投手との差がある分、
やはりこの６投手は休息は取りつつも、 最後まで頑張ってほしい。
それがＣＳ進出への条件でもある。

これを見れば、カープの先発投手陣が良い理由がわかる。

昨日は大瀬良復帰登板で、
６回３失点とQS達成し、
復帰早々に結果を出した。

これを見て思ったが、
昨年と変わり、投高打低となった
カープだが、特に昨年同様に先発は優秀である。
中継ぎ以降の評価が昨年ひどすぎたのと、
今年は栗林に代表されるように、
抑えがよいので、高いが、
先発の高さの方が値打ちがある。

今年は阪神・巨人の投手陣が良すぎるので目立たないが、
カープの先発陣も優秀で、
先発陣の防御率３点台中盤は、まずまずくらいに
思うかもしれないが、チームQS（先発投手の６回３失点の確率）が、 ５０％超えており、これは優秀。
その証拠に、昨年は１２球団中、カープを含めて３球団のみしかなく、
チーム総合防御率が驚異の２点台だったソフトバンクを
上回ったほどである。
そもそも、今年の球界は投高打低の傾向にあるのだが、
それでも１２球団全体でハッキリ負けるのは、
阪神・巨人と、先発だけは無双なオリックスのみである。

その理由はとにかくヒットを打たれないことにある。
先発陣の被打率２４７と阪神に次ぎリーグ２位の低さである。
もっとも四球や被本塁打はそれなりに多いのだが、
問題となるような悪さではない。
三振の数もまた同じなので、実力的な
高さを伺える。

その原因を探ってみると、
床田と野村祐輔は被安打が多いが、
森下・九里・高橋昴・大瀬良が、 投球イニング数を割り込むほど、被安打を 抑え込んでいる。
もちろん四球などとの絡みもあるが、
これは先発投手の目安であり、 こうなれば合格点である。
それがそれぞれの良好な防御率やＱＳに
反映されている。

このうち、森下は凄すぎで別格として、
大瀬良・高橋昴ら本格派もこれと同じ流れだが、
技巧派投手である九里が、 この結果を出していることがすごい。
理由は投球比率が１０％を超える球種が
何個もある中で、
被打率１００台の球種が３個もあること。
これなら三振取れなくても、安打は打たれない。

なお、床田は被安打こそ多いが、
四球が少なく、奪三振も多いので、
防御率はよく、そこでカバーできている。

いずれにせよ、これはカープには
大きなアドバンスである。
この流れが続けば、
投手王国は間近いと思われる。

今季のカープのドラフト１位を予想してみる！

シーズンがまだ７割も残っているが、
ドラフトまで残り５か月を切った。
そろそろ、具体的に今年のドラフト１位候補を挙げてみよう。

＜森木大智・高知商・右腕＞

〇高校生１５０キロ投手で、小園健太（市立和歌山）とならぶ天才で、今年の高校生を引っ張る存在。

〇ただ、センバツでその小園が活躍し森木を上回った感があること、また、達（天理高）らも評価を挙げてきた。

〇今年は上位候補の大学社会人が弱いことから、高校生の１位の確率が高く、もし投手で行くならこの投手が筆頭だろう。小園健太より素材を感じる部分がある。
２～３球団の抽選は覚悟か？


＜小園健太・市立和歌山・投手＞

〇森木のところで述べたので手短に述べる、森木と並びこの世代を引っ張る存在。
センバツでも高評価を得ており、不作の今年の目玉となっている。
たしかにスピード・変化球・投球フォームも
いずれも素晴らしく、
２～３球団抽選１位くらいのレベルだが、
不作の今年なら、４～５球団抽選の１位もあり得る。
カープはやめて森木に行くべきだろう。

＜阪口　樂・岐阜第一・外野手・左打者＞

〇１８７センチの大型打者で、もちろん長距離打者。投手もやっているが、野手に才能がある。

〇長距離打者なので、少し時間がかかると思うが、大成すれば大谷翔平の打撃にも迫るレベルにある。

〇今年のセンバツは完全に投高打低で、ライバル打者が評価を落としたので、おそらく１位候補の座を決定的にした。

〇中日が１位指名を予定しているが、カープも１位指名候補に入れたい。高卒野手でいくなら、１位候補筆頭だろう。

＜山下輝・法大・左腕＞

〇大学生で素材NO1左腕。１８７センチの高身長から、１５０キロを超える左腕。

〇高校の１年先輩が楽天に大抽選で１位指名された早川、大学は楽天２位の高田など。

〇プロで鍛えれば、球界を代表する左腕になる可能性も。１年目よりも、２～３年後の本格化に期待。

〇現時点では、１位指名があるかどうかのボーダーだと思う。

〇カープの外れ１位候補で、大卒投手でいくならイチオシの存在。今のカープなら、２年目以降の本格化を待つ余裕がある。

＜佐藤 隼輔・筑波大・左腕 ＞

〇こちらも１５０キロ左腕。大抽選になった楽天・早川の１位に今年一番近い存在。

〇実績も高く、総合力も現時点でNO1。

〇２～３球団の抽選は堅いが、今年は不作なので、４～５球団１位になる可能性は高い。

〇高橋昴、玉村がメドが立ちつつあるので、無理することはないとは思うが、それでも大卒投手で行くなら、この投手だろう

＜徳丸天晴・智辯和歌山・外野手・左打者＞

〇こちらも１８７センチの打者。当然長距離打者であり、カープのほしい左打ちである。

〇イメージすると、ロッテの安田に近いものがある。同校の３年先輩に、カープの林いる。

〇打撃技術は当時の林以上。林が抜けた後のチームで、１年の頃より名門である智辯和歌山の４番を担っていた。

〇外れ１位候補に挙がってくるだろう。夏の甲子園に出なければ、２位以下になるかも。

３位進出と来年に向け、使ってほしい＆出番を抑えてほしい選手を挙げてみる。

さて、広島カープは首位の阪神とは早くも９ゲーム差をつけられ、
優勝は消滅したといえる。
さらに２位の巨人にも６ゲーム差ということで、
まだ序盤とはいえ、これも追いつくのが厳しくなった。

そうなると現実的な目標は、３位でCS進出だと思うが、
加えて若手の抜擢を両立した上で、これを目指してほしい。
というのが、「ドラフト＆育成を暴き出す」のシリーズでもやったが、
２０台中盤以下の世代が、阪神と巨人は充実しているのに対し、
広島は劣るからだ（２０代後半以降は強いのだが）。
実際に今季２５歳までの選手で、私が若手の成功選手の基準
（先発１４勝・中継ぎ８４登板、１４５安打・捕手なら１１５安打）の
ペースで来ているのは、
今のカープでは小園と森下・遠藤・アドゥアくらいだろう。
しかし、巨人にはこの世代には岡本をはじめ、
ゴロゴロしている。
つまり、ここで若手を抜擢しないと、来年以降も阪神や巨人に 対抗できないのだ。

ただ、若手の抜擢をする以上、その犠牲として、 代わりに出番を抑えてほしい選手もいる。 堂林・クロン・長野・松山の４人である。
普通なら、田中広だと思うが、
これは前回述べた通り、
考え方を変えればまだ復活できる。

まず、堂林は打てないだけでなく、三振は多いし
四球は選べないと最悪で、さっさと二軍に落とし、
好成績を出すまで、二軍から出さないことを お勧めする。
クロンもこれと同じだが、堂林と違い長打率は
高いので、二軍で立て直しができれば、 もう１回、２週間程度の一軍でチャンスを挙げていい。
長野は堂林のようなことはないが、
長打率２２２は長野としては低すぎ。 また、３６歳の年齢も引っかかる。
夏男なので、後半くらいから頑張ってもらおう。
松山はこの３人よりマシで、それに次ぐという感じだが、
それでもOPS６５０は一軍半でも下位で、
例年の力はなく、３５歳の年齢も長野同様である。

では、代わりに使ってほしいお勧めの４選手を挙げてみる。

①石原　貴規（大卒２年目・２４歳・捕手）

すでに一軍でも使われているが、
二軍では猛打爆発で、OPS（出塁率＋長打率）１３００以上、
特に２７打席で二塁打６本と、
ドラフト時は全く想像できなかった、 長打力の持ち主。
三振も少なく、制球眼も高い。
このまま一軍で３番手捕手として帯同でいいだろう。
そうすれば、磯村や中村奨のコンバートや
トレードもできる。
実際に現時点で３番手捕手として頑張っているし、
今のように会澤が抜けたら、坂倉と正捕手争いも
期待できる。


②正隨優弥（大卒３年目・２５歳・外野手）

二軍ではすでに１００打席を超えるなど、
使われているが、一軍ではほぼ出ていない。
二軍では、長距離打者としても二軍卒業クラスの 成績を出しており、なぜ抜擢しないか疑問に思う。
クロンや堂林がこの状態が続くなら、
一塁で抜擢しては？
誠也がメジャー挑戦で抜けた後の中軸打者候補でも あるので、今から経験を積ませてほしい。
元々、０か１００を覚悟で「新井の再来」を
期待されてきた選手なので、結果を出している
ここの時点で使わないのは極めてよくない。

③中村奨成（高卒４年目・２２歳・捕手？外野手？）

捕手でドラフト１位で入り、谷繁２世と呼ばれたが、
１２球団でも捕手の選手層が有数に厚い
カープに入ってしまったのが、不幸だった。
とはいえ４年目にして二軍でも猛打爆発で、
今季は一軍にも外野手で出場している。
このままコンバートで外野でレギュラーを狙っては？ 今オフで誠也がメジャー行きが濃厚で、 今季の内に経験を積んでおけば、 来季は本格的に誠也の後継の道を歩める。
強肩だし、身体能力も高く、足も速いので、
上手くいけばSBの柳田のような、
パーフェクト外野手になる可能性もある。

④メヒア（外国人・２８歳・三塁手）

毎年二軍では文句なしの成績だが、
一軍ではいつも跳ね返されており、
年齢も２８歳で契約も来年までだが、
それでもあの長打力には期待する。
二軍だと、アッパースイングながら、 ミートも上手いのだが、 一軍ではそれができていないのが要因。
これは時間で解決するしかないだろう。
それだけに、クロンを下げている間は、
ずっと一軍に帯同させてほしい。